新潟県の仏壇を守る五職の匠
新潟地域では古くから浄土真宗の信徒が多く、新潟・白根仏壇は、荒地や水と闘ってきた開拓民を中心に熱烈な信仰の中で発展してきた、県内最大の仏壇産地である。江戸時代中期に京都から仏壇技術が取り入れられたのち、産地独特の技術・技法が生み出され、五職と呼ばれる各部門ごとの分業化による生産の体制が完成。木地師・彫刻師・金具師・塗師・蒔絵師の 5人の匠が各専門工程を分業し製造するスタイルは、県内仏壇3産地の大きな特徴である。
新潟・白根仏壇(にいがた・しろねぶつだん)
江戸時代に伽藍師(がらんし)という寺院を建てる専門家が、京形の白木(しらき)仏壇を作ったのが始まりという。小さな空間に仏教の極楽浄土を表現する仏壇は、五職の匠の技と美意識の結集品である。檜(ひのき)、姫小松など良質な材料で作られた木地と宮殿(くうでん)※注 、彫刻は、漆塗りののち、蒔絵(まきえ)と金箔、金具で飾られ完成する。
新潟・白根仏壇は、特に漆で絵や文様を描いて金粉などを蒔(ま)く、蒔絵装飾の多さが特徴である。また、若手工芸士を中心に、他工芸品とのコラボレーションなどにも取り組んでいる。
- ※注 宮殿(くうでん):
- 各宗派の寺院の内陣宮殿を仏壇用に縮小したもの
○主な製造地域:新潟市
【新潟仏壇組合】
〒950-0324 新潟市江南区酒屋町547-3(友坂佛壇店内)
電話 025-280-2236 FAX 025-280-2236
【白根仏壇協同組合】
〒950-1217 新潟市南区白根1240-3(白根商工会内)
電話 025-373-4181 FAX 025-373-4199
Email
新潟・白根仏壇(新潟市)