匠の手小千谷紬

小千谷縮から生まれた多彩な絣模様の紬

麻織物である小千谷縮の技法を活かして江戸時代中期に織り始められた絹織物は、触った時の感触が柔らかく絹独特の光沢があり、素朴な味わいのあるお洒落着として着物ファンの心を掴む。原料は玉糸と真綿の手紡ぎ糸で、経(たて)糸に、二匹以上の蚕が協同で作った玉繭(まゆ)の糸を使うことで、緯(よこ)の紋様に霞がかかったような印象を与える。ふわっとした風合いの柔らかい雰囲気で、気軽な外出着、家庭でのお洒落着として広く愛好されている。

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小千谷紬(おぢやつむぎ)

軽く温かみのある地風が魅力の絣織物で、小千谷縮と同じく手摺(てす)り込みによる先染め※注1 の 絣(かすり)※注2 糸を、一本一本柄合わせしながら丹念に織り上げられる。緯総絣(よこそうがすり)※注3 の技法を駆使した絣模様は多彩で素朴な味わいがあり、着姿は一段と見映える。

  • 注1 先染め/糸染め:京友禅などのように織り上がった白生地を染めたり、模様を描く後染めとは異なり、織り上がった時に柄になるようあらかじめ染めた糸で設計図通りに織り上げる。
  • 注2 絣(かすり):糸に模様を染める技術
  • 注3 緯総絣(よこそうがすり):経糸(たていと)は無地、緯糸(よこいと)の 絣(かすり)のみで柄を出す技法

○主な製造地域:小千谷市、長岡市、十日町市

【小千谷織物同業協同組合】
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